紙はくろやぎが食べる。

ゆっくりと更新して行きます。ただの自己満足です。

朧月が綺麗に見えるときに

いつからだろう。私は私じゃなくなったのは。いつの日か私の眼の前は屍ばかり。いつからだっけ。いつから…

いつからでもいい。考えるのはやめろ。という声が私の脳内で響く。

うん。いいや。もう、考えるのをやめよう。刀が、この刀が血を欲しているから私は斬るだけ。今日は朧月。朧月というと、懐かしい気がする。そして、私に一番近い存在だったような。
十六夜ちゃんを思い出すなぁ。十六夜ちゃんって誰だっけ?私の名前はなんだっけ?私の名前は…そう。私の名前は脳内に響いてきた声から貰った。私はアリサ。何年生きているのかわからないけど、アリサ。自分自身誰なのかわからないけど、アリサ。アリサっていう名前があるから、私はこの世に居られる。私という存在ができる。名前というものは奥深いものだ。










今日も私は、屍の山のてっぺんにしゃがんで休む。刀は満足したのか鞘の中へ入る。でも、少ししたらまた出てきて血を欲するだろう。

足音がした。私は警戒して足音がした方へ向く。足音の正体はあいつだった。私は嫌な顔をしたと思う。だって、嫌いだものあの人。

「あーあ、こんなにまた人を…埋めるの大変なんだからね。……んー、棺足りるかなぁ」

すごく可愛い声でいう人は、金髪でサイドテールにしており、ネクタイを巻いていて、少しフリルのついたスカートを身につけている。いたってシンプルな服装だ。一見女の子に見えるが、いや女の子にしか見えないが、私はこいつの正体を知っている。

「よくここが分かりましたね。墓守ちゃん。いや、女装変人墓守くん。」

その言葉を聞くと、墓守のやつはニッコリと笑いこう言ってきた。

「えーっ聞き捨てならないなー…変人じゃないよ。まぁ、説得力ないけど。私は、『女装はファッション』として着ているだけで、別に変な趣味とかじゃないからね。ん?変な趣味かもしれないけど。恋愛対象も女の子だしw」

墓守はどこからともなく棺を出して、屍をその中の入れていく。

「…今日は柩、引きずってきたんですね。」

いつも背負っている柩が、今日は紐で縛って引きずっている。

「柩?死体は入ってないから、棺だよ」

「どっちでもいいです。そんなの。食料とか入ってるじゃないですか。その中」

「あはは、重いんだよね…結構。食料に、シャベル、後男物の服とお財布。引きずった方が楽なのかなって思ったけど、そうでもなかったよ。」

笑いながら棺の中からシャベルを出し、穴を掘り始める。棺の中に屍を入れるのは後にしたそうだ。一定の深さまで掘ったら、隣にまた穴を作る。数分したら、大量の穴ができた。

「よしっと…スカートじゃ動きにくいから着替えたほうがよかったかな…どうしよう。着替える場所ないしなぁ…」

「ここで脱ぐとかやめてくださいね。気色悪くて吐きますから。女装している時点で気分が悪いんですから。あと、無駄に可愛い声いい加減にやめてください。耳が腐ります。」

「ひどいよーっ言い過ぎじゃない?男の子に見えないようにかんっぺきに女装してるんだからっ!」

可愛い声で言うなと言ったのに、言い始める。どこからそんな声を出しているのかわからない。そして、うざい。

「うざいし、気色悪いし…だいたい女装ってなんですか。貴方は男の方でもかっこいいじゃな……」

しまったと思い口を手で押さえる。

「かっこいい?そんな風に思っててくれてたのかw…ありがとう」

にこにことして、ありがとうだけ可愛くいう。変な勘違いをしていないか少し気になるが、勘違いをしていたら屍にして差し上げようと思い、気にしないようにした。

「はぁ…早く屍を片付けてください。生臭いったらありゃしない。」

「アリサちゃんがやったんでしょ?私ばっかり死体の片付けとか嫌だよー…少しは手伝ってぇ…」

「うざいから嫌です。」

そう言うと、ムッとした顔になり引きずっていた棺を立てて後ろに隠れると何かをし始めた。攻撃してくるのかなと思って身構えていたが、そうじゃないらしい。しばらくして出てきたのは男の人。着替えたらしい。

「着替える暇があったら早く片付けてください。」

「お前がやったんだろ?ちょっとは手伝えよ。それに、そんなところにしゃがんでたら、邪魔だしな。」

完全に男の人の声になり言ってきた。やっぱりあの声を出すとき、どこから声を出しているのかさっぱりわからない。

「…しょうがないですね。というかここで着替えるなって言ったでしょう?気色悪い。これが終わったら刀の餌食ですからね。」

これが終わった頃にはまた刀が血を欲するときぐらいだ。刀は前からあいつの血を欲しがっていた。

「おーw怖い怖い。まぁ、手伝ってくれるならなんでもいいけど。」

「…というか、金髪の長い髪…どうしてあんなに長いのに、今は短いのですか。」

「ん?んー……ひーみーつっ♪」

「は?バカにしてるんですか。斬り倒しますよ。男の格好で気色悪い声出さないでください。」

刀に手をかけると、両手をぶんぶんと振り、焦った表情をする。

「ごめんっ!!ごめんって!!エクステだって!」

「えくすて?」

えくすてが分からなくて、きょとんとしていたら、彼はびっくりしていた。

「え⁉︎エクステ知らないのか⁉︎…てっきり、ゴスロリっぽいもの着てるから分かるのかなって思ってた…」

「…知らなかったら悪いですか。悪いって言ったらめった刺しですよ。」

「悪くないって!ただ、可愛い服着てるからそう言うのもわかるかなーって思ってさ!」

そう言って、墓守は屍を持ってそっと棺の中へと入れる。私は雑にどさっと入れる。

「かわっ……っ。フリルがいっぱいついているのが好きなんです。ただ、それだけです。」

「そうか……。って⁉︎そんなに雑に入れたら可哀想だろ⁉︎もっと丁寧に入れろよ。ああ、こんな綺麗なのに…」

墓守は屍の頭を優しく撫でた。そう、こいつは変人だから、ネクロフィリア(死体愛好家)でもある。女装しているより、こっちのほうが気色悪い。

ネクロフィリアとか、気色悪いです。やめてください。変人。変人の域を通り越して、変態かもしれませんね。貴方は。」

「そこまでとはいかないと思う。多分…ネクロフィリアまで行かないよ。多分…」

柩の蓋を閉めて、穴へと運ぶ。そして土をかぶせる。これが、屍の葬り方らしい。

全部片付けたあと、墓守は全部の墓に一輪の花を添えた。

「あー、やっと終わった。疲れた。」

「…そういえば、貴方はどっちの味方なんですか?あっち側だったら、今ここにいる私を倒せばいいじゃないですか。」

墓守はニッコリと笑った。

「俺は、あっち側への味方だよ。だって、この星が滅びてしまうのは嫌だもん。確かに、あの子たちが死体となったら、それはとても美しいと思うし、保存したいって思うけど、でも俺はあっち側。雷ちゃん側につくよ。」

「そうですか。保存したいとか…やっぱり貴方は変態です。気色悪いです。…あっち側だったら、早く私を殺せばいいのに…」

「今倒しても、面白味がないだろ?みんなと協力して倒したいな。」

「……ふーん。バカなの。」

私は空を見た。お月様がよく見える。お月様は大好きだ。

「…貴方は、どうして墓守をしているんですか。」

その質問を言うと、墓守は少し微笑んだ気がした。

「………そうだね。俺が墓守をしている理由は………」

彼が理由を言うと、風が吹いて木がざわざわと揺れた。風の音がうるさくて、よく聞こえなかったが、まぁそんなに興味もないからいいか。

じゃあ、またね。と言って墓守は帰って行った。私は今気づく。あいつを倒すのを忘れていたということに。

episode1 お昼休みの出来事 ※学パロ注意

「この学校にさ面白い噂があるんだけど」

その言葉からすべてが始まった。









「はぅぅ、なんで私までこんな真っ暗な夜の学校に来なきゃいけないんですか…」

雷は学校の昇降口のガラス張りのドアをペチペチと叩いた。

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事はお昼休みから始まった。友達の麗蘭(レイラ)と昼食を食べていた時、風知が雷に駆け寄った。

「ひぃぃっ⁉︎そっそんなに近寄らないでください!怖いです!!」

そう言って雷は素早く机の下に隠れた。

「あ、ごめんw男性恐怖症のことすっかり忘れてたww」

ケラケラと笑いながら風知は言う。

「本当に謝る気あります?」

「ごめんって!そんなに怒らないどいてーw」

いつも笑顔の絶えない風知だったので、許すことにした。根はいい人だから。

「おー!風知じゃん。何の用ー?」

もぐもぐとおにぎりを食べながら麗蘭が言う。口に米粒が付いているが、風知は気にしなかった。

「そうそう!!この学校にさ面白い噂があるんだけど…」

「噂…ですか?」

机の下から雷が覗き込む。風知はそれを見て、なぜかウサギを連想させた。それと同時に、おどおどしている雷が可愛いと思ってしまった。だが、その想いを誤魔化すために笑った。

「うんw噂。この学校に、幽霊が出てくるんだけど、それに捕まらないで逃げ切れたらなんでも願いを叶えてくれるんだって!wwそれで検証しに行きたいなーってw」

「ゆっ⁉︎…いたっ」

雷は幽霊という言葉にびっくりし、体がビクッと揺れて、机に頭をぶつけてしまった。

「幽霊!願い!面白そう!その話乗った!!」

麗蘭は机をバンバンと叩きながらアピールをした。今にも机が壊れそうな勢いだ。

「そう言うと思ったぜ!他の人にも誘っておいた。先輩とか。」

「そっそれって、私も行かなきゃいけない感じですか…?」

「もちもちでしょ!!」

「あうぅぅ…」

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「家から出たくなかったのに、麗蘭さんが無理やり連れてくるから…」

雷は今にも泣きそうな顔をしていた。いや、もう泣いている。

「いいじゃん!泣き虫を克服するチャンスかもよー?」

ポンポンと雷の肩を軽く叩く。それでも雷は泣き止まない。

「……やってはいけないのよ。こうゆうこと。霊を呼び出すなんて。」

ライラが落ち着いた口調で話す。隣にいた風知は笑いながら言葉を返した。

「とか言いながら来ちゃってるじゃないですかーww」

「……止めても無駄だと思ったから心配で来たのよ。」

ライラはこれを実行するという風知を必死に止めようとしていたが、諦めてついてきてしまったのだ。

「おー☆夜の学校ってさ雰囲気あるよね♪」

「そっそうだな。ふっ雰囲気ありすぎっていうか……」

「あれあれ?☆タルトくんビビってる?♪」

「んなわけねーだろ⁉︎全然怖くもないし、ビビってもねーし!!小傘こそ怖がってるんじゃねーのか?」

「ボクー?ボクは全然怖くないよー☆」

「そうかよ。良かったなー」

そんなことを話して、タルトは恐怖を紛らわせていた。

「よし!ということでだ。早速入ろうぜ!ここの窓から入れるからさ!見回りの先生が鍵を閉めてなければ。」

風知が窓に手をかけると、カラカラと音を立てて窓が開いた。窓が開くと、風知はすぐに靴を上履きに履き替えて、学校の中に入っていった。

「ほらほら!みんなも早く早く!」

次々に中に入っていく仲間たち。でも一人だけ、中に入れない子がいた。それは雷だった。

「ほら、あと雷だけだよー?入らないの?」

麗蘭が手を伸ばして雷を引っ張ろうとする。が、雷はおどおどしてなかなか入らない。

「むっ無理です!怖いです!幽霊とかお化けとか怪物とか妖怪とか!!!!」

雷はパニクっていた。パニクっていたからこそ、ある言葉ですぐに学校に入った。

「…ねぇ、雷。後ろにいる髪の長い女の人って…」

「⁉︎⁉︎⁉︎⁉︎⁉︎⁉︎⁉︎」

麗蘭の手をがっしりと掴んで、すぐに学校の中へと入った。もちろん髪の長い女の人なんていない。

「うぅ…騙しましたね…」

「えへへーっだって、雷がいないと始まらないもん!ぬいぐるみ作ってきたんでしょ?霊が乗り移るという。」

「はい。これですよね?」

雷がバックから出したのは可愛らしいテディベアだった。目がまん丸でとても可愛い。

「ぬいぐるみがないと、霊が来ないからなー。雷に頼んどいて良かったww」

「そのぬいぐるみに霊が乗り移るんだっけ?☆」

「んーwちょっと違うかな?w確かに乗り移るけど、ただの器に過ぎないからそのままポイってされちゃうよw」

風知は近くにある中等部の2-5の教室に入る。そこは、雷と麗蘭の教室だった。その後にみんなが入っていく。

「なっなんで私たちの教室なんですか⁉︎」

「え?w近かったからww」

「うぅ…」

風知が、真ん中ぐらいにある生徒用机に人形を置いた。その横に、みんなが持参したよく切れそうな刃物を置いた。

「これでよしっと!じゃあ、みんな夜明けまでに逃げ切ってねww」

「思ったんだけど、もしも幽霊に捕まったらどうなるのー?」

麗蘭が元気よく手を挙げて発言をした。みんなはその言葉を聞いて、沈黙してしまった。そこまで考えていなかったようだ。一人だけ除いて。

「さっさぁ?どうなんだろうな。考えてなかったわww」

「はわ⁉︎どうなっちゃうんですか私たち!」

刃物をぬいぐるみの横に置いた以上、このゲームは始まっている。今更取り消せない。それはみんなわかっていた。今、幽霊が来てもおかしくはない。

一人、口を開いた。

「………捕まると死ぬわ。…そう、前にもあったように。」

「しっ⁉︎」

「どっどういうことだよ!ライラいっ意味わからない」

みんながパニックを起こしている。それもそうだ。死ぬなんて考えていなかったから。

「……まぁ、それもそうよね。幽霊…いや、鬼は刃物を持って追いかけるんだから。そのぬいぐるみの横にある刃物でね。」

タルトはそれを聞いた瞬間急いで刃物を取ろうとした。が、ライラに止められてしまった。

「…やめときなさい。下手に触ると死ぬわよ。」

タルトはビクッとしてその手を止めた。

「ねっねぇボク、もう帰りたいかな☆」

そう言って小傘は後ずさりをし、ドアに近づいたら走って教室から出て行った。

「…ここから出られないと思うわ。」

「そっそんなの試してみなければどうだかわからないだろ⁉︎」

タルトが出て行く。パニクっている人に何言っても無駄だった。
雷も逃げる。麗蘭も逃げる。

「……だから、あんなにやるなって言ったのに。私は隠れるわ。じゃあね風知」

ライラも出て行った。教室に一人風知だけが残った。ぬいぐるみと二人っきりになると、空気が重くなったような気がした。風知も急いで出た。出た瞬間雷の悲鳴が聞こえた。

第10話 次の国へ目指して

あけましたおめでとうございます。今年最初の投稿は、このお話です。


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「ごめん、なんか変な子にプリンを盗まれた…。」


「変な子って誰だ?」

「金髪で、丁寧語使ってて、袖が長い子。あ、そういえばドルチェって名乗ってた。」

あとは、何か特徴あったけ?まぁいいや、面倒くさいし。

「……ああ、あの子知ってるわ。アシェリーの護衛役の一人よ。」

「え?あの子が?」

「ええ。甘いものがすっごく好きな子だった気がするわ。だからプリンも盗ったのかもしれないわね。」

甘いもの好き…確かにそんな感じかもそれない。頭にプリンの飾り?みたいなものもつけてたし。

「そういえば、この星はもう終わってしまうって言ってた。」

「…そうなると、私が推理したメアたちのことは一理あるかもそれないわね。失踪したっていうのに出てきてるし。…まぁ、なぜアシェリーも連れて行ったのか分からないけど。」

「とりあえず、おにぎり作ったから食べよう。私も、お腹すいたし。…今度は失敗していないはず…」(ぼそ

「…そうね。」

「おー!!食べよう!」

「あなたの分はないわよ。プリン食べたでしょ?」

「えええっ!」

もぐもぐと急いで食べる。中身は昆布にした。多分失敗していないから美味しいはず。前にナツメにあげたおにぎりが不味いって言われたから、ちょっと工夫した。











「よーし!出発だ!」

目を輝かせながらナツメは言う。そのまま目から光線が出てくるような勢いで。

「その前にどこに行くのよ。どこにあの子がいるのか分からないのよ?」

「…あ」

「…あって…あなた私に会うまで何してたのよ…」

「冒険者だけど…?」

計画性が無くて良く冒険者になれたと思う。あ、でも別に計画性が無くても冒険者になれるか。生存率は低そうだけど。

「ここから近い、ホーリータウンっていうところがいいと思うわ。教会があるところよ。」

ホーリータウン⁉︎…あの子無事に帰れたかな…」

「何か言った?」

「いっいや!なんでもないじぇー!」

「……噛んでるし。」

「よっよーし!出発だー!」

ナツメは急いでダッシュする。噛んだことなんて無かったかのように。その後を追いかけるように私たちは後を追う。











ホーリータウンはタウンっていうより、小さな村みたいな感じだったが、大きな教会があって驚いた。それもとても綺麗な教会。

「おっ!見てみろよ!教会以外にも名物があるみたいだぜ!名物菓子だけどな。」

「…カスタードアップルパイ?数量限定で10個発売。すっ少ないわね。」

ライラとナツメが見ているお店に行ってみると、あと一つアップルパイが残っていたようだ。

「あと一つ残ってるわよ。」

「記念に買っておこうぜ!美味しそうだし!」

隣にいたナツメがそういう。私も少し気になっていたので、反対ではない。

「…そう。わかったわ。」

「あっ。カスタードアップルパイですか?お客様運がいいですね。いつもならすぐ売り切れちゃうんですが…」

小柄な女性がにこにこしながら私に話しかけた。銀髪で、少し長い髪は左に流していて、それを結んでいるシュシュがふわふわで可愛い。前髪にピン留めもしている。背の低めな人だが、大人の人だと思う。

「「そのアップルパイをひとつください。」」

誰か私と声が被った。低い声が隣から聞こえた。だけど、ナツメじゃない。その声がした方向を見ると、黄緑色の髪をした男性がいた。

「はわっどっどうしましょう。アップルパイは一つしか無くて、はうぅぅ…」

小柄な女性はいまにも泣きそうな顔をしていた。多分泣き虫なんだろうなと思う。
黄緑色の髪の男の人は、少し考えて私にこう言ってきた。

「半分お金出すから、その半分君が出してよ。そっちが良ければだけど。」

「いいんじゃないかー?3人でその大きさ食べきれないと思うしな。」

「私もそう思うわ。」

みんながそう言ったので、私はそれに従った。確かにあの大きさを3人で食べるには大きかったと思う。

「じゃあ、決まりだね。」

「……」

私もお金を出す。小柄な女性は、わたわたとしながらお金を受け取ってアップルパイを真っ二つに切り、綺麗に包み、箱に入れて渡す。

「ありがとうございました。また来てくださいねー。」

私は少し会釈をしながらお店を出た。黄緑色の髪の人は、私たちの方を向いて話しかけてきた。

「…また会うかもしれないね。近いうちに。かなり近いうちにだけど。」

それだけ言って不敵な笑みを浮かべながら何処かへ行ってしまった。

「不思議な人だなー。」

「…不思議っていうより変な人。」

「……またどこかで会うのかもしれないね。っていうのも引っかかるわね。でも、これを食べたら休みましょう。これ以上歩ったら、野宿よ。」

私たちは近くにあった宿屋で休み、アップルパイを食べた。

「おお!甘いけど、くどくなくてカスタードのトロッとした感触が良くて、めっちゃうまい!!」

「さすが名物菓子ね。それも数量限定というのもわかるわ…」

二人は目に星を散りばめたような感じでキラキラと光っていた。私も食べる。一口目から美味しいってわかった。りんごのシャキッとした感触もあってとても美味しかった。私も、二人と同じ表情をしていたと思う。……珍しく。それほど美味しいってことよ。
その日の夜は、明日に備えてゆっくり休むことにした。



















ガヤガヤとした人の声で目がさめる。このガヤガヤした音はあの船に乗ってヒスイっていう子と出会ったときのことを思い出させる。

隣のベットで寝ていたライラも起きて私と顔を合わせた。

「…外が騒がしいわね。ちょっと窓から見てみるわ。」

シャーっとカーテンを開けると、朝日が部屋に差し込んできた。結構眩しかった。ライラが窓越しから村の様子をうかがっていると、少しビクッと体を揺らして、私の方を向いた。

「村が、村が魔物に襲われてボロボロになってるわ。」

「…え⁉︎」

質問大会だー!

オリキャラへの質問コーナー!!


悪魔「というわけで、やってきちゃったよー!!質問コーナー☆司会は私、悪魔ちゃんとーっ」

二ジェ「二ジェのこと、ニジェミールだよ♡」

悪魔「はいはい!!二ジェちゃん!質問なんだけど、二ジェちゃんは『女の子より二ジェの方が可愛い。』とか言ってるけど、私には劣るとおもうんだよねー☆」

二ジェ「ええっ⁉︎そんなことないよー♡二ジェは世界一可愛いもん♡」

悪魔「そんなことない!!私が一番!」

二ジェ「もーっ♡……博識で可愛いって言ってる奴が、こんなことでわがままを言うとは。拍子抜けだな。」

悪魔「本性を出すと、無駄にイケボな声になる二ジェちゃんに言われたくなーい☆あ、質問質問っと、この質問はリア友ちゃんからよく言われる質問なんです☆まずは、メアに質問!☆」

二ジェ「えーっあの女男が来るのー?やだーっ♡」

メ「あの…さ。君に言われたくないんだけど。女男って…」

二ジェ「二ジェは可愛いからいいのっ♡」

メ「意味わかんないよ。」

悪魔「質問は、『その黒い髪の三つ編みはどうしているの??髪の毛洗って乾かした時にまた綺麗に結ぶの大変そう。』だって☆」

メ「うわ、メタい。」

二ジェ「そーんなこと言わずにぃ♡」

メ「はぁ、実はこれエクステなんだ。だから取り外しも簡単だし、三つ編みも綺麗なまんまなんだ。」

悪魔「エクステだったんだwその星の飾り私も欲しいなぁ…」

メ「え、これだけはダメ。大切な人からもらったから。」

二ジェ「え?大切な人って恋人?♡」

メ「恋人ってwwいないからw僕を好きになるってとんだもの好きだよwwwそれに、よく分からないし。」

二ジェ「へー!じゃあ一生どうt((悪魔「えーっ?案外近くにいるかもしれないよー?☆メアのことが好きな子☆」邪魔されたー♡」

メ「いやいやww」

悪魔「ふーん、そっかぁ!じゃあ、続いての質問!『アホ毛なんで2本あるの?』」

メ「え、僕も知らないんだけどwんー、小さい頃からこうなってたし…寝癖なのかな…あ、でも髪が濡れた時にはペタンってなってるんだよな…ドライヤーで乾かせば元に戻るけど。」

二ジェ「二ジェもアホ毛あるよー♡ハート型で可愛いでしょーっ♡」

悪魔「あー、はいはい。可愛い可愛い。」

二ジェ「ちょっとー?棒読み禁止ー♡」

悪魔「んー、メアへの質問もう無いからいいよー帰って。ばいばいさよならー。」

メ「扱い酷くない⁉︎」

悪魔「だってぇ、メアってイケメンっていうより可愛い女顔だから。可愛い男の子は興味ありませーん☆」←

メ「かっかわ……女顔……」(がーん

二ジェ「どんまい♡メアちゃん♡」

悪魔「はいはい!続いての質問!…あっ!!今度は結構イケメンな方かも!!ラズリー!!」

ラズ「……俺?」

二ジェ「わー。背が高〜い♡二ジェより年下なのにね。3歳ほど♡」

ラズ「…よく言われる。」

悪魔「ラズリも2つの質問がある。えっとぉ、『ラズリは可愛いもの好きですが、可愛いものって具体的になんですか?萌えキャラ好きですか?』だって☆」

ラズ「…萌えキャラってなんだよ。んなものに興味ねーよ。」

二ジェ「可愛いもの好きは否定しないんだね!♡」

ラズ「!」(はっ

二ジェ「じゃあ、二ジェが可愛いお洋服とか着て、一緒にお出かけしたらキュンキュンしちゃうー?♡」

ラズ「何言ってんのこいつ。気持ち悪い。生憎、男には興味ないんでね。」

悪魔「興味あったら逆に怖いよ⁉︎」

二ジェ「…俺も興味ねぇよ…。」

悪魔「じゃあなんで言ったの⁉︎」

二ジェ「んぅ?可愛さアピールだよっ♡」

悪魔「あっそ。じゃあ次の質問。」

二ジェ「ちょっとー♡話流さないでよー♡」

悪魔「『ラズリは元々は、ラピスと同一人物です。それで、ラピスはコミュ障ですが、ラズリはどうなのですか?』」

ラズ「…あいつと一緒にしないでくれる?別に俺はコミュ障じゃない。」

二ジェ「とか言いながら、実はコミュ障です♡ラズリのセリフに『…』ってよく入っていますが、あれはなんて言ったらいいのかよく考えている時間だそうです♡」

ラズ「ちっちが!」

二ジェ「違いませーん♡……あ、でもこの頃新しいお友達ができて嬉しいみたいじゃなーい?可愛いもの好きのあの子とね♡」

ラズ「なっ⁉︎…あっあいつは、その…んっと…その…」(わたわた

悪魔「きゃはっ☆かーわいい!」

ラズ「…うっうるせぇ、可愛くねぇ。」

悪魔「んー、まだまだラズリと一緒にいたいけど尺的になぁ、また今度ねー!」

二ジェ「さて!次は誰が来るのー?♡」

悪魔「次はねー…あれ?私だ…」

二ジェ「えー?イブリースちゃん?♡」

悪魔「名前で呼ばないでよー☆…えーっと、『悪魔ちゃんは男好きと聞きましたが、男の人だったら誰でもいいんですか?』…って」

二ジェ「えw男好きなの?www」

悪魔「人聞きの悪い。そりゃあ男の人好きだけど、そんな誰でも大好きーってわけじゃないよー。イケメンで、かっこよくて、スタイルよくて、性格もよくて、イケメンで、私を愛してくれて、イケメンな人がいいな!!」

二ジェ「…うん。かなりのメンクイって事は分かったよ。あと理想高すぎ。」

悪魔「えー?☆そんな二ジェちゃんは好みの異性ってどんな感じなの?☆」

二ジェ「ん、そうだな。俺は……こんな俺でも愛してくれる人がいいかな。」(ぼそ

悪魔「ぶっふぉwwえ?なに?wマジレス?wwwまさかのww私てっきり『えー?♡二ジェは女の子よりも可愛いから、二ジェに釣り合う子なんていないよー♡』っていうのかと思ったらマジレスってwwwww」

二ジェ「ねぇ。ムチで叩いてもいいかな?それともなに?聖水かけてほしい?ステラちゃん呼んできた方がいいかな?」(イラァ

悪魔「やめて、次の質問ステラちゃんなんだから。」

二ジェ「え?そーなの?あの天然さん?♡」

悪魔「そうそう。ステラちゃんー」

ス「はわっこっこんにちは」(わたわた

二ジェ「あれ?悪魔倒してた時はかっこいいのに。今はなんか、雷ちゃんに似てるwwww」

悪魔「ステラちゃんに質問!☆『悪魔を倒している時と、普段の性格結構違いますね。どうしてですか?』って、二ジェちゃんが言ったのと同じ…」

ス「ふぇっえっと、その…誰かを守りたいって思うとあんな感じになりますです。だから、普段は泣き虫とか、弱虫とか言われたりして……うぅ…」(涙目

二ジェ「ギャップ萌えって奴?♡ていうか、自分で言って泣きそうになってるし♡」

悪魔「ほーんと泣き虫で弱虫よねーwそれに、騙されやすいしw」

ス「はうっ…うぅ…」(ぷるぷる

二ジェ「親子は似るんだねぇ…♡…俺の場合似たくもないけど。」

悪魔「二ジェちゃんは色々あったから仕方がないよねぇ…」

二ジェ「⁉︎なっなにを知ってるの…俺の…」

悪魔「んんー?なんだろうねぇ。悪魔ちゃんに不可能はないからね☆なんでも知ってるんだよねぇ☆」

 二ジェ「……」

悪魔「あ、今度は作者からの質問だ。いや、作者からの質問ってどうゆうことwww『夢見る少女の題名で出した物語の文章で、あることに気がついたからここでやってみますw』だそうです。質問じゃねぇ……」

くろやぎ「じゃあ、行きますよー」

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※一部から抜いています。文を付け足したりもしています。

さっきの影とは違かった。あの影はもっと真っ黒だった。その影は、口から赤い液体を吐き出す。私は心配になってこう言った。

「あなたの風邪は何処から?」

「僕は口から。」

あなたの風邪に狙いを決めて((ry

「いや、口からってどういうこと。普通喉からでしょ。」

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くろやぎ「…」(にこにこ

悪魔「…え、いや。なにこれ」

二ジェ「思ってたのより面白くないんだけど。」

悪魔「あ、でもこの物語の主人公がやってたら少し面白いかもw」

二ジェ「ていうか主人公って名前なんていうのか分からないし♡」

悪魔「まぁ、分からないよねw」

二ジェ「おしえろー!!」

悪魔「さてはてー、次の質問は二ジェちゃん宛てだよ。
『   な   ぜ   可   愛   い   子   ぶ   っ   て   い   る   の   で   す   か   ?   』」

二ジェ「!」

悪魔「悪魔ちゃんも気になるなぁ☆」

二ジェ「しっ知ってるくせに。」

悪魔「えー?悪魔ちゃん知らないなぁ☆ほらほらぁ!質問なんだから答えなきゃー☆」

二ジェ「…っち。俺は代わりで着せ替え人形で、一番可愛くないといけないから。……かな。」

悪魔「ふふっまぁ、簡潔に言うとねw」

二ジェ「やっぱり知ってたんじゃねーか。」

悪魔「悪魔ちゃんに不可能はなーい☆」

二ジェ「出た。口癖。」

悪魔「ということで、お時間がやってまいりました。ここでおしまいです。」

二ジェ「他にも質問があったらバンバン言ってね!♡コメントにも書いていいし!♡」

悪魔「まぁ、またこの二人が司会をやるかはわからないけどw」

二ジェ「えへへっ♡二ジェ、結構楽しかったよ♡」

悪魔「あらまぁ、それは本当?それとも、嘘?」

二ジェ「信用ないなー♡本当だってぇ♡」

悪魔「あらそう。じゃあそうゆうことにしておくわ。…っということでー!☆みなさん!またの機会に…☆」

二ジェ/悪魔「お会いしましょうー♡」

悪魔ちゃんに不可能はない☆

「悪魔ちゃんに不可能はなーいっ☆」


なんて言ってみるけど、結構やばばな展開です。だけど、ここで負けたらかっこ悪いし、なにせ最強でキャワワな私が負けるなんてありえないし。

「さあ、これで終わり。あなたは消えるのよ、悪魔イブリース」

偉そうに言っているのは、ステラ・アルブレイン。聖女だった人みたいだけど、結婚して子供まで産んだから、もう聖女ではない。だが、私を倒せるのはステラちゃんしかいないからこの村の人たちはステラちゃんに頼んで現在私を倒そうとしている。せっかく封印を解いたのに、またステラちゃんに封じられるのは嫌だもんねーっ☆負けないぞーっ☆
そういえば、子供の名前なんて言ったっけ?ううん……忘れちゃった。まぁいっか。私には関係ないし。それよりも、この危機的状況をどうやって逆転させるか考えなくてはならない。

「えーっ悪魔ちゃんもっともーっといたずらしてたいなっ」

「それはいけないこと。さぁ消えなさい。」

そう言って呪文を唱える。この呪文を聞いただけで私は頭が痛くなる。このままだと私はまた封じられてしまう。ううん、今回は消されてしまう勢いだからなぁ…消えちゃうかもな。嫌だなーだって、自由に動けないじゃない。人間を悪い方向に導かせるのが私の仕事であり、良い暇つぶしでもあり、趣味でもあり、遊びであり…どれも似たり寄ったりだけど。それに、あのおば様……じゃなかった。あの方にも怒られちゃうしっ。…おば様って言っても、私よりは歳とってないっか…。いいもんっ!あのおば様よりも私の方が可愛いもんっ!!
大体、このステラちゃんがいるから私は自由になれないんだってーの。この子をどうにかして苦しめたい。人間は一番大切なものを奪われると苦しむ。だから、ステラちゃんの一番大切なものを奪おう。知ってるよ私、ステラちゃんの一番大切なもの。だって悪魔ちゃんだもん。こう見えても私、他の悪魔より博識なんだから。博識で尚且つ強くて(今、負けそうなのにねとか言わないの)可愛い悪魔ちゃんだもん。今、ステラちゃんの家の中にいるあの赤ちゃん。彼女によく似て可愛くて、銀髪でオレンジ色の瞳の赤ちゃん。名前は……ああ、そうそう。思い出した。確か、【ライ・アルブレイン】雷ちゃんっていうんだっけ。あの子に何かをすればいいと思うんだよね。私的に。呪いをかけちゃおうか。
呪いをかけて、私が取り憑けばそう簡単に引きはがせないし、それに無理に引き剥がそうとすると、取り憑かれた人間は死んじゃうもんね。ふふーん我ながらいい案ね!!今度の器は私にあってるといいなー。

じゃあ、倒されるふりをして雷ちゃんに取り憑こう。取り憑いた後は呪い殺して、私の身体にしよう。

「…っ、私は消えてしまうのね。」

「そう。自分の罪を悔やんでから消えなさい。……元は優しい人間だったんだから。」

「…はっ、よく言うわよ。人間だった頃のことなんか知らないし、優しくなんかないってーの。………だってぇ、貴方の一番大切なもの奪っちゃうもんっ☆」

そう言って私は、取り憑いていた器から脱出し、雷ちゃんの身体に取り憑く。ステラちゃんは急いで私を止めるが、もう遅いもんね。
さぁ、取り付いた後は呪い殺し…あれ、出来ない。なっなんで出来ないの⁉︎……このロザリオ雷ちゃんを守っている。だから完全には乗っ取れないのね。ツノと尻尾を生やすことぐらいしか出来なかったわ。…私としたことが、すこーしだけ焦っちゃったみたい。
ステラちゃんが走って扉を思いっきり開けると、心配そうに雷ちゃんを抱き上げる。雷ちゃんはお母さんに抱っこされて嬉しいのかにこにこして笑っている。ステラちゃんは雷ちゃんが死んでいなくて、少しほっとしていた。


しばらくして、雷ちゃんが成長して大きくなり10歳になろうとした頃ステラちゃんは雷ちゃんにこう言った。

「雷。よく聞いてね。貴方はイブリースっていう悪魔に少しだけ乗っ取られてるの。だからツノと尻尾が生えているのよ。イブリースは貴方を乗っ取ろうとして必死なの。でもね、そのロザリオを肌身離さず持っているのと神様へのお祈りを続けていれば、完全には乗っ取れないから絶対に忘れちゃいけないよ。それと、ツノを隠すためにこれをかぶっていなさい。それと、いい?何があっても悪魔に助けてって言っちゃダメ。助けてもらうたびに、どんどん取り憑く速度が早くなるから。」

(ありゃまぁ、ステラちゃんかなり必死だねぇ。ゆっくりと乗っ取るつもりなんだけどなー。ね?雷ちゃんこれからもよろしくねー!)

なんて言って話しかける。そうすると、雷ちゃんはびくっとして、涙目でおどおどする。それが面白くて私は毎回話しかけている。

「あっ悪魔さんが、よろしくねーって言ってる…」

(やだなぁ雷ちゃん。そんなに怯えなくてもいいじゃん!結構長い付き合いなんだからさー。いい加減慣れろってーの♪)

「ひぃっ」

びくついてるびくついてる。ふふっおもしろーい。私、面白いことは大好き。特に人間がおどおどしてたり、絶望に満ち溢れていたりしてると

「雷、耳を傾けちゃいけないよ。無視しなさい。」

(えええっ!!無視はひどいよー!精神暴力はんたーいっ!)

「わっ分かった…」

(ちょっ!雷ちゃんまで!もーっ無視しても私は話しかけるからねーっ!!)

多分、反応はしてくれるだろうし。
当分退屈はしなそうだ。ゆっくり取り憑くことにしよう。

だが、この時の私は、人間に取り憑いた悪魔を売りさばいている連中には気づいていなかったのだ。






「なるほどなるほど♡雷ちゃんかー。今度はあの子にしようか!♡」

「……またやるの?早く終わりたい。人間怖い。無理。休ませて、さっきの情報収集頑張ったんだからさ。怖かったんだよ。二ジェ。」

「もーっ分かったってばー♡ヴァルゲンすぐピアノ線を出して人をバラバラにしようとするから、情報収集に手間取ったんじゃないかー♡そのピアノ線よく切れるんだから、危ないんだぞー♡」

「そういう二ジェは、鞭で無理やり問いただそうと…「わー!!ちょーちょさんだ!まてまてぇ!……お?あっちにはスズメさんがいるー!まてまてぇ!」……話を遮られた。」

「しー、静かにアルヴァ。あとでたくさん追いかけていいから。じゃあ、作戦会議しちゃおうか!♡」

「会議!プリン派か、ゼリー派の会議だね!僕はもちろん……どっちも派!!」

「違うってー♡作戦会議だよ。ほら、もたもたしてないで早く行くよー♡」

なんて言うものは聞こえなかった。それが幸か不幸なのかは分からないけど。

夢見る少女

  よく私は夢を見る。布団に入って眠くなって寝ると夢の世界に行く。最近は毎日夢を見る。


夢の内容は、私が夢の中で目が覚めて、外に出て街を歩くということだ。一見楽しそうに見えるが、私はこの夢が大っ嫌いだ。

外を見るといつも夜。空を見上げると十六夜みたいな綺麗な満月が2つある。この時点でおかしい。だって普通、お月様は一つしかないもん。外に出たくないけど、私の足は思いに反して玄関の外に出て歩き始める。

この世界はおかしい。だって道路のコンクリートは水になっていてお魚も泳いでいる。なぜか白線は歩ける。横断歩道なんて橋みたいだもの。
月明かりが明るくて、この街を薄暗く照らしている。それによってできた影は動いている。その影が人の影になってゆらゆら揺れていると、もっと不気味に感じて、夢から覚めたくなる。だが、なかなか覚めないのだ。ほっぺをつねっても何をしても。

そのうち、私は何かに追いかけられている夢を見る。あの不気味な街で私は逃げている。後ろを振り返ると、何かは全身黒くて、人の形をしていた。全身黒いが、口が裂けて笑っているような感じだった。怖くて怖くて、足が震えて。でも、捕まったら悪いことが起きそうだから逃げる。
まいたと思ったら、今度は目の前に人の形をした影がいる。さっきの影とは違かった。あの影はもっと真っ黒だった。その影は、口から赤い液体を吐き出す。ビチャっと。それが私にかかり、怖くて腰が抜ける。そうすると、どこからかたくさんの人の形をした影が出てきて、口から、お腹から、顔から、首からいろんなところから赤い液体を出す。私を囲んで吐き出すから、私は真っ赤に染まる。そして、人影は口を揃えて言う。

「その赤い液体はお前の罪だ。」

罪なんて犯してないし、私は何をしたんだろう。意味が分からなくて唖然とし、人影が地面に吸い込まれていくのを見ている。人影は唸り声をあげて地面に吸い込まれる。まるで、地獄に落とされたような声だった。
唸り声に混じって、笑い声が聞こえる。その声はどこかで聞いたことのあるような声だった。身近にいるようなそんな感じ。友達?親戚?親?……ううん。違う。もっともっと近い存在。笑い声がうるさくて耳をふさいでいると、人影が地面に映った。上を見上げると、真っ黒い人の影。私を追いかけていた黒い影。逃げようと思って立ち上がろうとしたが、遅くてその影に肩を掴まれる。月明がより一層明るくなり、その真っ黒い影の正体を明らかにする。私は、黒い影を見て息を飲んだ。誰だったと思う?



私だったんだ。
もう一人の私が私の耳元に近づいてこう言う。







「  今  度  は  私  の  番  。 」

今雨降ってるなー…カミナリならないかなー…雷がお空から降ってきてほしいな…←

暇だったから答えてみた!!え?この頃雷を贔屓してないかって?……気のせいさ☆←

▼【Likes?】

01:好きな色

雷「色…オレンジとか、赤とか明るい色が好きです。」

02:好きな服
雷「聖女用の服しか着たことないので…あ、でも可愛いお洋服とか好きです!」

03:好きな花
雷「コスモスとか綺麗で好きです」

04:好きな食べ物
雷「カスタードアップルパイ!あと、梅干しとか好きです。」

05:好きな飲み物
雷「お茶とか美味しいです。」

06:好きな動物
雷「猫とか、リスとか、うさぎとか、動物は大好きです。」

07:好きな場所
雷「仲がいい人と一緒にいるところです。」

08:好きな話題
雷「話題…ぬいぐるみのお話とか!」

09:好きなタイプ(友人)
雷「楽しい人です。」

10:好きなタイプ(異性)
雷「えっと…優しい人がいいかな…」

▼【Others?】

01:長所
雷「家事全般お任せください!」

02:短所
雷「おどおどしてるところです…」

03:性格
雷「泣き虫ってよく言われます…」
くろやぎ「あと、優しくされると懐くところとかねw」
雷「はわっ!」

04:クセ
雷「すぐわたわたしてしまうところ」

05:禁句
雷「特にはないと思います」

06:日課
雷「お祈りですかね」

07:宝物
雷「たくさんありますよー!あるお方からもらった猫のぬいぐるみとか…」

08:口ぐせ
雷「はわわっとか、ごめんなさいとか…」

09:夢/野望
雷「夢…なっなんでしょう…はっきりとは決まっていませんが…」

10:トラウマ
雷「……男性の人がトラウマです。」
雷「一期一会です!」

12:一人称
雷「私です。」

13:意外な一面
雷「意外な一面ですか?んー…」
くろやぎ「怒ると…?…まぁ、滅多に怒らないけど」←

14:チャームポイント
雷「アホ毛です!」(アホ毛ひょこひょこ

15:気にしてること
雷「気弱な性格です…」

16:秘密にしてること
雷「えっ⁉︎えっと…」
くろやぎ「実は悪魔です。害はないですが…」
雷「わぁぁぁぁっ!!」(わたわた

17:モデルとなった物/人
雷「んー?」
くろやぎ「前髪は鏡音リンちゃんがモデルかな?初期設定金髪だったしw」

18:似ていると思う物/人
雷「さぁ?」
くろやぎ「私もわかんないぜ☆

19:第三者からの印象
くろやぎ「友達におどおどしてる雷ちゃんかわいい!!とか言われてるけどねw」
雷「わっ!」

20:作者からの印象
くろやぎ「おどおどしててかわいい!!気弱な性格かわいいっ!!ぎゅーってして撫でまくってやる!!」←
雷「あの、気持ち悪いです。近寄らないでください。早くどっかへ行ってくれませんか?」
くろやぎ「14歳だから反抗期なんだね!わかるぅーww親に反抗したい時期なんだねwわかるぅーwwwwあれ?14歳って反抗期だよね?まぁどうでもいいやそんなの関係ないぜ☆」
雷「あなたのテンションはなんなのですか?あとうるさいです。黙って下さい。」
くろやぎ「黙るだと⁉︎黙ったら私死んじゃうんだけど!ねぇ!どうしたら…」
雷「簡単なことです。ほら、このぬいぐるみ…分かりますか?攻撃を重視して作ったぬいぐるみなんです。だから攻撃力はかなり強いです。一般人のあなたが生身で受けたらそれはもう…」
くろやぎ「なるほどね!雷あったまいーっ☆……えっまって、それじゃあ私…」
雷「さようならです。(にっこり
さぁ、ぬいぐるみさん。」(合図を送る
くろやぎ「雷、めっちゃ怒ってるー…ゔぐ…」(ガクッ

その後くろやぎを見たものはいなかった…